ベラルーシの部屋ブログ

 東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています。

2022年12月22日。ウクライナ侵攻から303日目

 2022年12月22日。

 ドル高ベラルーシ・ルーブル安がじりじりと続いています。
 10月5日に大統領が物価の価格変更禁止(インフレ抑制)を命令しましたが、とうとう見直されることになりました。
 お正月・クリスマス前にこのニュースです。輸入品はもっと値上がりするでしょう。

 ベラルーシポーランドの国境地帯では越境の順番待ちのため長距離輸送のトラックの列が60キロの長さに及び、1週間待ちが当たり前になっています。トラック運転手の中には体調悪化を訴え、救急車で病院へ搬送される人も出てきています。

 
 ウクライナ大統領が、ロシアによる軍事侵攻後、初めてウクライナを離れアメリカを電撃訪問しました。アメリカ大統領が地対空ミサイル「パトリオット」の供与など、日本円で総額2400億円相当の新たな軍事支援を行うことを伝えました。その後には連邦議会で演説。
「2日後に我々はクリスマスを祝うでしょう、ろうそくで。だけどそれはロマンチックだからではなく、電気がないからです。」
(あのー、正教ではクリスマスは1月7日なのですが。ああ、ウクライナでは12月25日も正教のクリスマスとして認められたのでしたね。)
 ウクライナ大統領が訪米し、支援を取り付けたことをロシアとベラルーシはまた非難するでしょう。
 ウクライナ大統領は、ソーシャルメディアを通じて声明を出し、アメリカ訪問からの帰路にポーランドに立ち寄り、ドゥダ大統領と会談したと明らかにしました。


 ベラルーシの独立系メディアによると、ワルシャワにある正教会の墓地でミンスクの聖エリザベス修道院で作られている商品(ろうそくや香炉など)が販売されていました。その修道院の司祭レメショノクは親ロシア派で、修道士はロシア軍のために寄付を集めているそうなので、修道院の商品の売上もロシア支援に回るのでしょうか。


 ワグネルグループのトップ、プリゴジン氏は昨日、ロシア内の監獄に服役中の女性を傭兵として戦線に投入する計画があることを明らかにしました。
「女性は看護師、通信兵だけでなく、破壊工作グループや狙撃手など多様に活動できる。」
 参加すれば、赦免されるので希望する女性囚もいるかもしれません。
 ただ、すぐに役立つかどうかは疑問で、野戦病院の看護師と言っても、ある程度の訓練は必要です。


 ベラルーシ国内でロシア軍が訓練を受けていますが、その教官がベラルーシ軍人だそうです。
 ロシア軍のほうがベラルーシ軍よりレベルが上、絶対強いというのが常識だったと思いますが、弱い(軍備の技術面でも下のレベルの)ベラルーシ軍からロシア軍が教えてもらう立場になるとはどういうことでしょう。ロシア軍の中で人手不足が極端になっていて、動員された兵士を訓練できる人材(教官)がいないのではないかと思います。
 まあ、基本的なことは教えることができると思いますが。ベラルーシ人教官はロシア語ができますし。


 日本は原発を60年を越えても稼働できるようになるそうですね。
 また新しい原発を建てることもできるとか。放射能漏れ事故も心配ですが、戦争がもし起こったら、原発に敵国からミサイルを打ち込まれたり、また敵国軍に占領されてしまうリスクがあるのが、今回のウクライナ侵攻から教訓を得られたと思うのですが。


 今月ノーベル平和賞を受賞したビャリャツキ氏の裁判が来月5日に行われることが決まりました。


 駐アルゼンチン大使だったウラジーミル・アスタペンコ氏が裁判の被告になりました。
 同氏はソ連時代からベラルーシ外務省に勤務し、1992年には副外務大臣でした。 駐キューバ大使や駐アルゼンチン大使などを歴任していましたが、2020年の大統領選挙のときに抗議行動を支持したため、同年11月解任されました。
 その後、同氏が個人的な目的のために公費を2千300ドル以上使用したとして裁判にかけられることになっています。最長10年の懲役刑が出る可能性があります。


 ドイツの連邦検察庁は今日、情報機関の連邦情報局に務めるドイツ人職員がロシアの情報機関に国家機密を流していたとして、国家反逆罪の疑いで逮捕したと発表しました。


 ベラルーシ最高裁判所の発表によると、ベラルーシでは離婚件数が増加しているそうです。
 昨年は1年で約59,000件の結婚が登録されましたが、離婚の数は約40,000件です。
 総務相によると「これはかなり大きな数字です。」

 離婚の理由についても詳しく報告しています。
 離婚理由の第3位(12%)は、配偶者の不適切な行動。つまりアルコール依存症麻薬中毒、ギャンブル、家庭内暴力などです。
 離婚理由の第2位(19%)は長期間の別居。日本だと単身赴任というものが当たり前のようにありますが、ベラルーシでは、単身赴任より出稼ぎによる別居状態が多いです。もちろん不仲で別居したとか妻(あるいは夫)が実家に帰ったなどの別居もあります。
 ベラルーシでは別居が続くとそのまま正式に離婚することが多いということです。配偶者が外国へ出稼ぎに行って、それが長くなりすぎると、そのまま離婚してしまうのか、だったら何のために外国へ働きに行くのか・・・家族のためなのに・・・。虚しいですね。
 そして離婚理由第1位(50%)は、将来の生活について配偶者と意見の相違、あるいは配偶者の利益のために生きたくない・・・だそうです。
 例えば、配偶者が「将来は一軒家を買おうよ。それから大きい車を買って、年取った両親と同居するほうがいい・・・」といった未来の人生計画を語っていても、それに賛成できないということです。
 また配偶者が「ねえねえ、あれ買ってー。これ買ってー。」とねだってきても、「いや、もう本当にお金の余裕ないし。」「お前のおねだりについていけない。わがまま。」「お前には自分のお金をかけたくない。」などと思うようになったら、離婚ということです。
 ベラルーシは経済的な理由が多いということです。
 日本だと離婚しても、養育費がちゃんと払われなかったり、女性の賃金が低いことが多いので、経済的な理由から、離婚したくても離婚できないという女性が多いと思います。
 ベラルーシでは養育費が給料から天引きされるし、片親家庭への福祉支援もあるし、女性でも出世して高給を取っている人も多いので、離婚へのハードルが低いのが、このデータに出ているように思えます。
 離婚率が低い国がそのまま幸福な国で、離婚率が高い国が不幸な国なのかと問われると、そうとは限らないということです。